医師にも求められるワークライフバランス

仕事と生活のバランスを取るべきだという考え方を「ワークライフバランス」と表現することがあります。

ワーク・ライフ・バランス(英: work–life balance)とは、「仕事と生活の調和」と訳され、「国民一人ひとりがやりがいや充実感を持ちながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できる」ことを指す。

引用:wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/ワーク・ライフ・バランス

医師は忙しくて当たり前という認識がありますが、これはあまり正しいとは言えないでしょう。
医師にもプライベートな部分があり、それを充実させる権利があります。
ワークライフバランスが崩れれば、それは大きな医療事故などにつながるため、むしろ患者の命を預かる医師にとってこそ重要な考え方となるはずです。

「ライフ」の部分は何も趣味や遊びなどに特化したものではなく、ここには家族や家庭、地域での取り組みやコミュニティ参加なども含まれています。
また、ワークライフバランスという考え方は、仕事と生活のバランスを取るという考え方のみにとどまらず、各々の仕事で責任を果たすことの重要性も内包しているのです。

日本の医師は、どうしても仕事に労力と時間を割く傾向が見られます。
それによってむしろ医師としてのキャリアを短くしてしまう人も多く、また、家族を顧みないことで家庭崩壊へとつながるケースも少なくはないでしょう。

そうした問題を防ぐためにも、この仕事と生活のバランスを取ることを強く意識する、これが重要になってくるのです。

転職によって勤務形態を変えてみる

ワークライフバランスをしっかりと整える方法にはいくつかありますが、やはり転職がその一番手にくるのではないでしょうか。
もし今勤めている病院側と交渉するなどし、仕事と生活のバランスを変えることができるのであれば、すでにしているはず。

もう少し家族と一緒にいる時間を増やしたい、仕事に集中するために勤務時間を減らしたい、そう考えているのであれば、医師の求人をチェックし、それが可能な医療施設へと転職することをおすすめします。

思い切って勤務形態を変えてみるのも一つの考え方です。
これもやはり転職を利用することになるでしょうが、勤務形態を変えることでライフの部分を重視する生活スタイルへと移行することができるかもしれません。

当直のない病院へ転職し日勤のみにすることでも、ワークライフバランスを整えることができるでしょう。
常勤から非常勤へと変え実働時間を減らしたり休日を増やすなどの調整も転職によって行うことが可能となるはずです。

こうした希望を叶えてくれる医師の求人は意外に多く出回っていますから、早速チェックしてみてください。

転職は、何も職場を変えることだけを目的としていません。
勤務形態を変えることで人生を考え直す、そういう分岐点ともなりうる行動なのです。
自分に合った働き方を探し出すために、この転職を最大限利用してみてはどうでしょうか。

常勤医から非常勤医師へ

常勤の医師の時は、毎日終電で家に帰っていました。
私には妻と幼稚園に通う子供が1人いましたが、私が帰るころには子供も妻も就寝。
朝も私は早くに家を出るので、一緒に住んでいるのに妻や子供と顔をまともに合わせてのんびり会話する事もなかなかありませんでした。

たまの休みも、病院からのオンコールでいつ呼び出されるかわからないので、子供を旅行へ連れていってあげることもできませんでした。
医師である以上、多忙なのは覚悟の上だったし、何より「家族の為なんだからしかたが無い。」とまともに妻と話しあうこともせず、いつも家事・育児を妻にまかせっきりでした。

そんなある日妻が倒れ病院に運ばれました。
倒れた原因はストレスによる過労でした。

命にかかわるほどの症状ではありませんでしたが、妻が倒れて初めて気が付いたのです。
家族の為だと家庭をあんまり顧みていなかった事。
妻がストレスで倒れる位、家庭のことを任せていた事。
今の働き方に不満があるにも拘わらず、自分と向き合ってこなかった事。
妻が入院して、子供に寂しい思いをさせてしまった事。
すべて私が仕事に逃げてきた結果、起こった事だという事を。

私は忙しい毎日にかまけて“家庭のことは夫婦で協力し合い、話し合う”という大切な事をおろそかにしていたことを妻に謝りました。
そして次に転職をすることを決意しました。
今の生活では、ゆくゆくは私も体を壊すことは目に見えていたし、私自身、もっと家族との時間を大切にしたいと強く思ったからです。

常勤のころと同じ位の収入で、オンコールや夜勤がない病院を探すのはなかなか大変でした。
常勤だと、残業や夜勤・オンコールは当たり前の病院が多いからです。

なので、私は雇用形態を変えて非常勤医師として働くことにしました。
非常勤で働くという形は社会保険や福利厚生が適用外になるので不安定になるというデメリットもありますが、急患で夜中に呼び出されることや、休日に電話がかかってくることもありません。
勤務時間も決められていることが多いので、子供の幼稚園の行事にも参加できるのです。
妻ともゆっくり話をしたり、一緒にいる時間が増え、幸せな時間が増えました。

子供の成長に合わせ、ゆくゆくは常勤に戻る可能性もありますが、私は今この勤務形態に変更して良かったと思っています。
転職は自分の人生にとってとても重要ですが、もっと大切なものをなくす前に転職に踏み切れた自分を褒めたいと思います。